[連載物の夢を見ていた。それが当然のことだと思い込む程度には幼い頃から。 (何故人は高度な存在に 罪を濯ぎ救われる事を求めるの?)きっと、不躾で不相応な事を口走った。その時自分を見る周囲の目は否定へと変わる。童話の中の鳥は「幸せはいつもすぐ傍にある」と説いたが、而して其れは待てど足掻けど手に入らない。物語の中にさえ逃げ場は無いことを、幼いながらに理解していた。]