[色づいていく窓の外を見つめながら、彼女はノートにメモを取る。]『Deir My Students ―――』[これは、卒業式に向けて全員に送る予定の手紙の下書きだ。ほんの少しだけでもいいから、この「大神学園」で過ごした日々が、宝物になりますようにと。ひとつひとつ祈りを込めてしたためている。完成はまだ、少し先になるだろうが、はたして綴られる内容はどのようなモノになるのか。それは、理事長すら知らない。ただ、一つ言えることは。]