>>46 ゴクウ
[わかりやすいようでわかりにくいのはお互い様なんじゃねえかなと思いながら、]
おじーちゃんは残念ながら食ってすぐ寝られる身体してねーんだなぁ。
いつか思い知るがいい。
[けらけらと笑った。]
[いつかキサキが言っていたように、抱える感情、関係性に定義や名前を与える必要はないと思う。
留めるものがほしいなら言葉で繋ぐのも当人の自由だろう。
零されたいつかの可能性には、これまた曖昧に眼差しで返すばかり。
我ながら無責任だとは思うが、見えないものに負いようもないのだ。仕方ない。
宵闇にぽつりと落とされる言葉が、彼にとって星や燈火になるかはわからない。
なってもそれは同時にどうしたって影も伴うだろう。
ただ、今は風に掠われなければいい。そう願いながら聞いていた。]