[身体が痛い。泥で汚れて分かりにくかったけれど、身体に出来た痣は斑のように全身に広がっていた。今にして思えば、それは病院の地下に入ってしまった事が原因だったのかもしれない。だけど、そんな事はもうどうでも良かった。もう、どうでも。痛いので腰につけていたホルダーは外し、捨てる。]……。[どこか知らない古びた民家を見かけた時、ふと表札を見るとそこが目指した場所のような気がして。]……は、るひさん?[そう呼び掛けながら、歩いていた。]**