[さて、早速作業だ。
袋入りで貰った粉を準備されていたふるいにかけ、少しずつ水を混ぜながら固めていく。
辺りにはすごい勢いで白くなっていっている黒魔術師のような姿の若者…?やいかにも職人な男など、よく見れば家族連れ以外にも色んな参加者がいるようだ。
その姿に勇気づけられつつ、足でふみふみの作業まで進む。
持ち帰り分の粉を貰わなかったから量が少ない。
それでもラップにぐるぐるまきになったそれを精一杯ふみふみした。
ふみふみ ふみふみ…]
美味しくなっている感覚がするね…
[独り言を呟くと、隣で同じくふみふみしていた女の子が不思議そうにこちらを見上げてくる。
しまった。突然声を掛けてくる不審者っぽくなってしまった…
笑ってごまかし、ちょっとふみが足りないような気がしつつも床からたねを持ち上げると寝かせる方のスペースへと向かった。]