あ。そうだ、これ。[ガサゴソとポケットを探り、何かを取り出す。キーホルダーから自宅の鍵を外せば、後には小さなライトと鈴>>2:83のついたキーホルダーが残った。 チリン微かに響いた音を、今はなぜか不快に感じてしまう。澄んだ音色が気に入って、キーホルダーにつけていたというのに。] 新恵ちゃん、持ってて。 明かりがないと不便でしょ。 僕は、もっと大きいライトを持っているから。[そう言って、ファスナーを開けたままの鞄に挿してあったハンディライトを取り、カチリとスイッチを入れた。]