脱走癖の姫様は追っ手の網を掻い潜り割れた電飾、その下で座り込んでも絵画のよう商店街は閑散と迷い込んだはその小道盗賊さえも物を出す異な巫の子に出会う気は産毛をも震わせて踏む大地さえ騒がせる其に相対する魔のものは諜る間もなく砕け散る姫を見て笑む巫は糸切る様に身を預けやがて降り立つ竜の背に乗って今宵の役目を終えた