>>70
それでは君が死んだとき、彼が泣くのを、失意の底に沈むのをみて、やめればよかったと後悔すればいい。
そして君の、彼に生きて、自分の代わりに誰かに何かを与えてほしいという言葉。
彼が君の期待通りに、誰かに何かを与えられるとして、それで彼には誰が与えてくれるんだ?
彼が他人に与える分、彼は誰から貰うんだ?
君の押しつける命の重みが彼への贈り物になるのか?
私は、ならないと思うね。
君は生きて、宵闇さんに、ちゃんと贈り物をしなさい。
宵闇さんに生きててほしいってちゃんと言うんだ。
命を捧げるより、よほど彼への贈り物になる。私はそう思う。
役に立つかどうかなんて、君が決めることではない。
君がいて役に立つと思う人間があれば、君は役に立つ。
君は両腕が揃っていて、暖かい体温があって、共に生きていくことができる。
私では宵闇さんに与えられないものだ…私は君が羨ましいよ、充分、役に立つはずだ。