>>107
[去っていく男性の後ろ姿に、声をかける。]
安心するといい、君の周りの悪いものは、ある程度引き受けよう。
女の戦いは、やはり女が強いものだ。
私が出来る限りで戦ってみるから。
その代わり、百千鳥さんは守ってくれよ!
女の私が戦うのなら、それくらい引き受けてくれ、宵闇さん!
[勝手だが、そう意気込んだ。具体的に言えば、女だけではないが。
怪異の戦いも、また怪異に任せた方がいいというものだろう。
去っていく後ろ姿、生気に満ちているそれが、とても心強かった。
やはり怪異に力を与えるのだろう、彼は。
しかし同時に、有り余る活力は生者の力にもなるはずだ。
彼を見送り、私はとりあえず目の前の怪異と向き合うのだった。]