「あんな凄い占い師ってのはないねえ。豆腐の角に頭ぶつけちまえ等と言いやがる。もう何処に行ったって、どうしたって何ともならねえ……いっそのこと、墓下に行っちまおう」
さて……どうやって吊られようかと考えながら、とぼとぼと歩いていると、目の前に樹齢数百年は経とうかという大きな木が立っている。
「お。こりゃあ首を括るには丁度良い塩梅の樹じゃねえか。だけど、これまで首括った事なんざねえしな。どうすりゃ良いもんか」
「教えてやろう」
「ええー!?」
不意に木の陰から出てきたのは、歳は八十以上にもなろうかという老人。