昔から、流行り廃りなんて事を言うけれど……これは何も人間ばかりに限った話じゃなくて、神仏にもある話で……神様といっても中には有り難くない神様もあるわけだ。ことさら、疫病神、貧乏神、死神などは、人には歓迎されないんだよねえ。
「どうしたんだい、あんたは!僅かばかりの白視を得られずに、ぼんやりしててどうするんだい!」
「だって喉が足りねえってんだから仕方あるめえ」
「あんたぐらいの意気地なしはないよ!ホントに!ばか、間抜け!トンチキ!少喉なら少喉なりのやり方もあっただろうに……お前なんぞ豆腐の角に頭をぶつけて吊られてしまえばいいんだ!」
散々な悪態を吐かれた挙句に……出てけー!ってなもんで、奴さん追い出されてしまったらしい。